生き物の夢と言い訳
人間でいることはとてもしんどい
だからボクは人間をやめようと思った
でも人間でない生き物もそれはそれでしんどいと思ったので
ボクは物になろうと決めた

生き物をやめたくてやめたくて
いろんなことをした
誰にも言えないようなことをたくさん
毎日夢を見て
青空に差し出す手がぼろぼろになっても
ボクは物にはなれなかった

ボクは物になりたい
物になりたい
キミの泣き顔だって見れる
ボクは物になりたい

手放せるものは全部手放して
人間でも生き物でもないものになろうとした
昼間と夜間のすき間を縫ってばかりいるのはしんどいと思ったので
ボクはどうしても生き物をやめたい

物になりたくてなりたくて
いろんなことをした
誰にも笑われるようなことをたくさん
毎日星を見て
お月さまに嫌われて真っ暗な中におっこちても
ボクは物にはなれそうもない

ボクは物になりたい
物になりたい
キミの泣き顔だって見れる
ボクは物になりたい
何物でもない物に


JUGEMテーマ:小説/詩


| 文章らしきもの。 | 21:23 | comments(0) | trackbacks(0) |

ボクが今ここに居るなんて冗談みたいなこと
今日は今日でいることに飽きて
今日でいることをやめてしまいました
今日でない今この時間は
ボクがいたほんの少しの時間

ボクのいなくなったすき間は
キミの分だよ
キミの分だよ
明日どうなるかわからないんなら
ボクは今すぐすき間を開けよう

ボクはここに居るよって
言ってないと消えちゃいそうだから
ずっと叫ぼうとしているけれど
いざ口を開くとなんにも出てこない

言葉にしたら全部ウソになる
ボクが言葉にしたこと全部
ウソ

じゃぁついでに
ボクが今ここにいる
なんて冗談みたいなことも
ウソにしてよ

ボクのいなくなったすき間は
キミの分だよ
キミの分だよ
今日が今日でなくなる前に
ボクは今すぐすき間を開けよう

| 文章らしきもの。 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(0) |

私の声(仮)
「あーーーーーーーーーーー!!」

叫びながら、坂道を駆け下りる。
どんなふうに見られても良い。
私はこれがやりたかったのだ。
どこまでも走り、どこまででも叫び続ける。

でも私は、足が遅い。
50メートル走でいつもビリ。
おまけに自分の足にいつもつまづく。
坂道なんか駆け下りることはできないのだ。
それに私に周りを気にせず大声を上げる度胸はない。
授業中先生に当てられて、うつむいて小さな声を出すことすら恥ずかしくてできないのだ。

だからここで。
自分の家の自分の部屋のベッドの上の私の中、街中を人をかき分けて、大口を開けて叫んでまわる。

「あーーーーーーーーーーー!!」

どこにも響かない、私の声。
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| 文章らしきもの。 | 17:53 | comments(1) | trackbacks(0) |


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